ドライビット湿式外断熱工法「アウサレーション」の基本構成
アウサレーションの基本構成
アウサレーションはドライビットボード(EPS断熱材)を躯体表面に透湿性接着樹脂モルタルではり付け、ドライビットボード表面を透湿性接着樹脂モルタルによってグラスファイバーメッシュで補強し、その補強面上に専用の仕上げ材を施す工法です。
※パンザーメッシュはスタンダードメッシュと併用
不特定多数の人が往来する部分、台車あるいは自転車等がぶつかる可能性のある部位等、高衝撃性が必要である部位に使用します。
アウサレーション工法の資材
ドライビットボード(EPS断熱材:ビーズ法ポリスチレンフォーム)
ドライビットボードは、断熱性に優れ、軽量で加工性に富み透湿性が高い材料です。また、自己消火性を有していることから、火災時の安全性に優れています。さらに製造過程においてフロンガスを使用していないため自然に優しい材料です。
弾力性があり、仕上げのコーティングや下地のベースコートと一体化すると圧縮や衝撃にも強く、クラック等の原因となるような伸縮も殆ど発生しません。写真のようにドライビットボード表面には、会社名とロゴマークが表記されています。
なお、ドライビットボードの品質はドラビット社指定の性能値およびJIS(A9511およびA9521)規格を満足しているものです。
接着剤およびベースコート
ドライビットボードを躯体に接着させる時と、ドライビッドボードの上に塗布してグラスファイバーメッシュを表面に伏せ込む時(ベースコート)に使用します。
各接着剤の種類として、以下のものがあります。
1 ジェネシス
2 ジェネラスチック
3 ラピドライDM35-50
4 ラピドライDM50-70
5 エイデップス
6 ドライフレックス
7 NCB(ノンセメンシアスベースコート)
グラスファイバーメッシュ
補強用に使用するメッシュは、特殊加工された絡め織りのグラスファイバーメッシュで高い強度を備えています。ドライビットボード表面に樹脂モルタルでグラスファイバーメッシュを伏せ込み、ボード表面の耐衝撃性を確保するとともにベースコートの収縮を緩和させます。
大きな衝撃を受けやすい部位には、より耐衝撃性の強いメッシュ(パンザーメッシュ)を下層に先行はりして対応します。
ドライビットボード表面をグラスファイバーメッシュで補強を施し透湿性接着樹脂モルタルによって下地を形成します(以下ベースコート)。
フィニッシュコート
ベースコート下地面に専用の仕上げ材(フィニッシュコート)を施して表面を仕上げます。フィニッシュコート(クオーツプッツ、サンドブラストNTX、サンドペブル、フリースタイル、ウエザーラスチック・スムース等)は、雨水など外部からの水は通さず、建物内部からの水蒸気は透過しやすい特徴を備えた仕上げ材です。
防カビ性・防汚性の性能を備えたフィニッシュコートは、表面の汚れ防止効果をもち、埃や大気中の汚染物質から建物を守り、メンテナンスの必要が大幅に軽減できる機能があります。
仕上げの方法は、鏝仕上げとコーティング塗装仕上げ(吹き付け・ローラー塗り)のタイプがあり様々なテクスチャーでの仕上げが可能です。
カラーバリエーション
カラーは24色の標準色のほか、調色も幅広いバリエーションを取り揃えています。
※ドライビットカラー以外の色について※
日本塗装工業会(日塗工)の色番号やサンプル掲示などによるカラー指定は、顔料(もしくは染料)の配合や、使用する仕上げ材ベース不明であるため対応に時間を要します。
ドライビットカラー以外は保証対象外となる場合があるので、ドライビットカラーの中から色を選定することを推奨します。
フィニッシュコートの撥水性(HDPシリーズ)
撥水性のあるフィニッシュコートとしてHDP(Hydrophobic Properties)シリーズがあります。水性100%アクリル系塗料で様々な色、模様があり、疎水性特性が配合されています。
上塗り用塗料
上塗り塗装の際専用の塗材で塗装します。既存の仕上げの上から重ね塗りをするために作られたテクスチャーなしのコーティングです(写真)。なお、デマンデットスムースはプライマー代わりの塗料としても使用可能です。
補修材
アウサレーションの外壁面に損傷穴などが生じた時に埋め込むための材料として、ラピッドパッチを使用します。ラピッドパッチとは、1成分系の改良ポリマー補強によるドライブレンド型セメントベースの材料です。