材料試験と性能
アウサレーション工法が備える各種性能
米国では外断熱工法はシステム全体として、耐水性、衝撃性、断熱性、製品単体の性能、システム全体の品質管理方法、また第三者による検査方法まで規定されています。
日本国内では2002年1月に財団法人建材試験センター(現:一般財団法人建材試験センター)が米国のICBOが認定したドライビット外断熱工法「アウサレーション」の保有する品質性能が、日本でも同一の品質が保有できるものとして認定された材料を用い、かつ認定された施工法を正しく施すことでICBO(現ICC)の再証明書を発行しました。
表にドライビット外断熱工法「アウサレーション工法」が備える各種性能について示します。
表 アウサレーション工法が備える各種性能
a.耐久性(日本国内基準)
試験 |
試験方法 |
基準 |
結果 |
---|---|---|---|
耐塩水噴霧性 |
JISZ2371-2015 |
塩水噴霧を250時間行ったのち、色の変化、ふくれ、穴、亀裂等ないこと |
250時間行ったのち、色の変化、ふくれ、穴、亀裂等無かった |
耐候性試験 |
JISK5600-2014-7-7 |
キセノンランプ法により、2500時間経過後、表面のひび割れ、剥がれ、および膨れが無いこと |
2500時間 表面のひび割れ、剥がれおよび膨れは無かった。 |
耐磨耗性 |
JISA5423-2013 |
黒色炭化けい素研削材(C)の粒度区分F20番を3分間落下させ、基板の露出が無いこと |
基盤の露出は認められなかった |
耐凍結融解性 |
JISA1435-2013 |
気中凍結水中融解により300サイクル行った後、表面に劣化が無いこと |
300サイクル繰り返した後、表面に劣化は無かった |
b.耐久性(ICBO基準)
試験 |
試験方法 |
基準 |
結果 |
---|---|---|---|
耐磨耗性 |
ASTM D968 |
500リットルの降下後、劣化が無いこと |
1,000リットルの降下後、劣化無かった |
促進耐候性 |
ASTMG155 サイクル1 |
2,000時間の暴露後、劣化がないこと |
5,000時間の暴露後、劣化が無かった |
ASTM G154サイクル1(QUV) |
5,000時間の暴露後、劣化が無かった |
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凍結融解 |
ASTM E2485方法A |
60回繰り返した後、劣化がないこと |
合格-90回繰り返した後、劣化が無かった |
ASTM C67修正 |
60回繰り返した後、劣化がないこと |
合格-60回繰り返した後、劣化が無かった |
|
ASTM E2485 方法A |
10回繰り返した後、劣化がないこと |
合格-10回繰り返した後、劣化が無かった |
|
防カビ性 |
ASTM D3273 |
28日間の暴露中、カビの増殖が見られないこと |
60日間の暴露中、カビの増殖は無かった |
耐水性 |
AETM D2247 |
14日の暴露間の暴露後、劣化が無いこと |
42日間の暴露後、劣化が無かった |
テーバー磨耗性 |
ASTM D4060 |
- |
1,000サイクルの試験に合格 |
耐塩水噴霧性 |
ASTM B117* |
300時間の暴露後、有害な変化が認められないこと |
1,000時間の暴露後、劣化は無かった |
透水性 |
ASTM E331* |
299paで2時間試験して、壁の最も内側の面より先に水が浸透しないこと |
299paで2時間の試験に合格 |
水蒸気透湿性 |
ASTM E96*手順B |
水蒸気を透過すること |
EPS 5Perm-Inch ベースコート* 40perm 仕上げ塗り** 40perm |
*ベースコートのperm値は、ドライビット・ジェネシスに基づく
**仕上塗りの透水値は、ドライビット・クォーツプッツに基づく
c.耐火性能(日本国内基準)
性能区分 |
認定番号 |
備考 |
---|---|---|
耐火構造認定(2時間) |
鉄筋コンクリート外壁 |
|
防火構造認定(30分) |
木造軸組造外壁 |
性能 |
試験法 |
評価 |
結果 |
|
---|---|---|---|---|
耐火性能試験 (外壁(耐力)2時間耐火性能) |
法第2条第七号に係る基準 | 内部鋼材温度550℃以下 | 内部鋼材温度550℃以下であることを満足した |
合格 |
試験体の裏面温度上昇が、平均で140K以下、最高で180K以下であること。 |
試験体の裏面温度上昇が、平均で140K以下、最高で180K以下であることを満足した。 |
|||
非加熱側へ10秒を越えて継続する火災の噴出が無いこと | 非加熱側へ10秒を越えて継続する火災の噴出が無かった | |||
非加熱面で10秒を越えて継続する発煙が無いこと |
非加熱側へ10秒を越えて継続する火災の噴出が無かった。 | |||
火災が通る亀裂等の損傷が無いこと | 火災が通る亀裂等の損傷が生じなかった。 | |||
防火性能試験 (外壁(耐力)30分間防火性能) |
法第2条第八号に係る基準 | 試験体の最大軸方向収縮量及び最大軸方向収縮速度が次の値以下であること。
最大軸方向収縮量(mm):h/100 最大軸方向収縮速度(mm/分):3h/1000 この式において、hは試験体の初期高さ(mm) |
試験体の最大軸方向収縮量及び最大軸方向収縮速度が次の値以下であった。
最大軸方向収縮量(mm):h/100 最大軸方向収縮速度(mm/分):3h/1000 この式において、hは試験体の初期高さ(mm) |
合格 |
試験体の裏面温度上昇が、試験開始から30分を経過するまで、平均で140K以下、最高で180K以下であること。 |
試験体の裏面温度上昇が、平均で140K以下、最高で180K以下であることを満足した。 |
|||
非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がないこと。 | 非加熱側へ10秒を越えて継続する火災の噴出が無かった | |||
非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がないこと。 |
非加熱側へ10秒を越えて継続する火災の噴出が無かった。 | |||
火炎が通る亀裂等の損傷を生じないこと。 | 火災が通る亀裂等の損傷が生じなかった。 |
d.防火性能(ICBO基準)
試験 |
試験方法 |
基準 |
結果 |
---|---|---|---|
耐火性 |
ASTM E119 |
認定耐火壁構造になんら影響も無いこと |
1時間で合格 2時間で合格 |
木造フレームで負荷2時間-合格 |
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発火性 |
NFPA268* |
12.5kw/㎡に20分間暴露して、着火が起こらないこと |
合格 |
大規模多層階防火試験 フルスケール マルチストーリー火災試験 |
UBC26-4(旧17-6) |
1.パネル内部で、ある階から別の階に垂直に火災が広がるのを防ぐこと |
鉄鋼プレームおよび木造フレーム上 合格 |
2.外壁面で火災が広がるのを防ぐこと |
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3.室内側の壁面を通じて、ある階から別の階に火災が広がるのを防ぐこと |
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4.火元の区画から隣接する空間に水平方向に火災を広げる、大きな要因とならないこと |
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中規模多層階防火試験 ISMA試験 |
NFPA285-4(UBC29-9) |
1.外壁面で、火災が広がるのを防ぐこと |
合格 |
2.可燃性のパネル内部/構成材で、ある階から別の階に垂直に火災が広がるのを防ぐこと |
|||
3.室内側の壁面を通じて、ある階から別の階に火災が広がるのを防ぐこと |
|||
4.火元の区画から隣接する空間に水平方向に火災を広げる、大きな要因とならないこと |
|||
フルスケール マルチストーリー1 (コーナー試験) |
ANSIFM 4880 |
外装表面で延焼に耐えうること |
合格:高さ制限無し* |
表面燃焼特性 |
ASTM E84* |
構成材は火炎伝播25以下、発煙450以下であること |
合格 |
*ASTM E2568 PB 外断熱仕上システムの標準規格
1 ドライビットFM製品は指定が必要です。
e.構造(ICBO基準)
試験 |
試験方法 |
基準値 |
結果 |
---|---|---|---|
引っ張り接着性 |
ASTM C297/E2134 |
104kpa(15psi)以上-下地または断熱材の不具合 |
132kpa(19.1psi)以上 |
構造強度 |
ASTM E330 |
建築基準法が求める正および負の風荷重に耐えうること |
4.3kpa以上 *16インチo.c.フレーム、1/2インチのシージング・ネジを203㎜o.c.にて取り付け |